ロイターによると、中国の配車サービスの最大手、滴滴出行(ディディ チューシン/DiDi)の共同創業者兼総裁の柳青(ジーン・リウ)氏(43歳)氏が、近く退任する意向であることを、側近に伝えたことがわかりました。
関係筋2人が明らかにしたとのことです。
DiDiは、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に今年上場してから、中国当局の調査を受けている。関係筋2人によると、柳氏はここ数週間以内に、政府が最終的に滴滴(DiDi)を支配し、新たな経営陣を任命するとの見方を一部側近に伝えた模様です。
ジーン氏は、米 ハーバード大学卒、ゴールドマン・サックス・グループの元バンカーです。ゴールドマン・サックス(アジア・パシフィック)に入社、2008年には執行董事に昇進、その後滴滴の総裁を務め、2018年度には世界で最も影響力のある女性20人にも選ばれたスーパーエリートです。
柳氏は自身に続いて米銀行から滴滴(DiDi)入りした側近を含む幹部数人に退任の意向を伝えるとともに、その幹部らにも新たな機会を探し始めるよう勧めたとのことです。
幹部の一部は、仕事を求めて関係先と接触しているという。
ロイターによれば、柳氏が正式に辞表を提出したのか、退任日を定めたのかなどの詳細については把握できできていません。
また、同氏の退任を求めたのが中国当局なのかどうか、滴滴(DiDi)の董事長兼最高経営責任者(CEO)である程維(ウィル・チェン)氏ら他の経営幹部の今後の動向などについても分かっていません。
滴滴(DiDi)は、「サイバーセキュリティー調査に積極的かつ全面的に協力している。経営陣の変更に関するロイターのうわさは不正確であり、根拠がない」と表明しました。
柳氏は2014年に滴滴(DiDi)入り。
ロイターによると、滴滴の株式1.6%(現在で約6億4000万ドル相当)を保有し、デュアルクラス株式構造により議決権の23%を抑えているといいいます。
「DiDi Global Inc.」概要
DiDi Global Inc.(ディディ、ニューヨーク証券取引所 銘柄コード:DIDI)は世界最大級のモビリティテクノロジープラットフォームです。
モビリティプラットフォーム事業を通じて培った世界最先端の技術をベースに、本国中国をはじめ、アジア太平洋、南米、アフリカ、ロシアなど世界規模で幅広いサービスを展開しています。
タクシー配車をはじめとして、運転代行、貨物、フードデリバリーや金融分野など幅広く事業を手掛けております。
現在、日本国内でご利用頂けるサービスはタクシー配車及びフードデリバリーサービスのみです(一部地域)。
DiDiはタクシー事業者様やユーザーに対して効率的なマッチング技術を使用して価値あるサービスを実現します。
また、フードデリバリーサービスを通して、レストランパートナー、配達パートナーにビジネス機会と柔軟な働き方を提供します。
世界が抱える交通、環境、雇用の問題解決に貢献することを目指しており、事業展開にあたっては、自社のAIテクノロジーを国・地域毎に最適化し、地場の政策、業界と協調し取り組んでいます。